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黒皮の扇子:『CELLULAR LEATHER FAN』。

投稿日 2009/07/19閲覧数 14,034 viewsコメント数 No Comment add to hatena (3) add to del.icio.us (0) add to livedoor.clip (0) add to Yahoo!Bookmark (0)
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今年も夏がやってきた。

暑がりの自分には、扇子がかかせない。
以前から使っている扇子もあるのだけれど、ラインナップに加えたい素敵な扇子を見つけたので購入してみた。

京都は「宮脇賣扇庵」(みやわきばいせんあん)の今年の新作、『CELLULAR LEATHER FAN』
六角富小路の本店で現物を見て、とても気に入ったのでそのまま購入した。

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扇面に子羊皮を用いた、5.5寸と少し小振りの扇子だ。
子羊皮は非常に薄く、柔らかい。開閉の時にも、紙のような引っかかりを感じることはない。

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端には、子羊皮をであることを静かに主張する『CELLULAR LEATHER FAN – MIYAWAKI BAISENAN』の文言が刻まれている。

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扇子を閉じた時の佇まいも、なかなかのものだ。

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扇骨の黒竹の造型が、美しい。
5.5寸の小振りさがモノとしての一体感を高めているように思う。

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背面には、白の和紙が貼り合わせられている。
皮と紙という異質のもの同士なので、開閉を繰り返しているうちに、和紙のほうにダメージが蓄積されていって痛みやすいのではないか、と若干不安になる。大切に扱いたい。

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首から下げて、胸ポケットに入れられるよう、少し長めの革紐がついている。
胸ポケットに入れるには十分な長さがあるが、首に下げたままで顔を扇げるほどには長くないので、使用する時は首から外して持ち替えることになる。

首もとのワンポイントとして、ラフにぶら下げておくのも粋なんじゃないだろうか。小振りだからこそ、気軽に常に持ち歩いて使いたい。

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創業文政6年という伝統に根ざしつつ、現代のニーズに合わせた新しい扇子を作り上げた、宮脇賣扇庵。MacBook Pro とのツーショットが、これだけ似合ってしまうのも、何処か納得できる気がする。

宮脇賣扇庵|京扇子

京都本店は、店舗内の作りも見事。
製品への見立ても誠実で好印象をもった。最初、在庫から出してきてくれたものは皮の具合があまり良くなかったらしく、「少しお待ちください。」と言葉を残し、すぐに別の在庫を用意してくれた。当然と言えば当然なのだが、こうした姿勢が、今まで連綿と扇子を作り続け、認められ続けてきた所以なのだな、と実感した。

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